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2013年12月17日

海外生活のススメ(161)  中国人が羨ましがること

 中国人が、日本に関することで一番羨ましがるのは、日本の年金制度である。中国の年金制度は、公務員などの一部を除きまだ不十分であり、多くの人が老後の不安を抱えながら生活している。日本は皆が年金生活ができて、老後は悠々自適であり、羨ましいと思うのである。

 それほどまでに他国の人から羨ましがられる年金制度だが、日本の経済力を弱めているのは、実はこれではないかと思う。人は若い頃は夢があって、それなりに力を発揮しようとする。しかし、夢やぶれて来ると、将来の目標がただ年金生活送ることになってしまう。

 そうなると、人は長く勤めることを目指し、基本的に平穏無事であることを願う。つまり、上司とぶつかることや、リスクを犯してまで自分の考えを貫こうとはしなくなる。一方で、厚かましくも出世はしたいから、少し骨のある振りをしながら、引き際は心得て無茶をしない。 だから、手なずけ易い部下ばかりとなって良い経営陣が育たず、会社がうまく行かない。

年金制度という老後の安心を与える制度が、嫌だと思いながらも我慢するだけとか、ウケ狙いの人間を作っては、元も子もなかろう。年金加入は、自由にした方がいい。年金を納めないことが、義務の不履行ではなく、ひとつの選択肢とならないと、自分の生き方を自由に決めることにならない。


写真) 勝利広場(大連)



2013年12月01日

海外生活のススメ(160)  メディアの報道(2)

 最近、日中関係の緊張が高まり、両国政府は相手国の譲歩を引き出し、また他国の理解を得るために、いろんな戦略を採っている。そして、互いのメディアも、盛んに相手国を批判して自国の正当性を主張し、自国の適切な対応ぶりや優位さをアピールして、政府をヨイショしている。

ただ、どちらの報道が過激で、その影響を国民が受けているかといえば、おそらく日本であろう。政府は戦略上、当然に自国メディアを利用しようとするが、日本人はメディアに対してあまり不信感がないので、御用化したメディアの意のままになり、国中に反中意識が広がっている。

それは中国も同じだろうと思われるかも知れないが、中国人は、つまるところ自分のことしか関心がなく、かつ政府やメディアをあまり信用していない。それは、一見不幸なことのようだが、政府やメディアを信用しないことは、ひいてはそれらが国民を侮れないことに繋がる。

日本メディアが政府に迎合するばかりで国民を愚民化するならば、政治の質を下げ、結局、日本及び日本人の利益にならない。両国のメディア報道を見れば、少なくともどちらが正しいか簡単に分からないと感じ、日本メディアの良識さについて幾ばくかの疑問が生じるはずである。


写真) 農民が野菜をトラックで運んで路上で売っている(大連)