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2013年11月17日

海外生活のススメ(159)  メディアの報道

中国に住んでいると、当然ながら、日本のメディアが中国のことをどのように報道しているかに興味が湧く。日本のメディアの特徴は、各社がほぼ同じものを取材の対象とし、かつ内容もほとんど変わらないことであるが、特に中国に対しては、些細なことでも中国は駄目だという大げさな論調で各社が一致している。

しかし、たとえば中国のCCTV1というテレビの夜7時のニュースは、主に中央政治局常務委員7人の最新動向についての番組だが、これはたくさんの国がチェックしている報道である。そのくらい世界中が中国の動きから目が話せないというのが現実であるのに、日本のメディアは悪口ばかり言って良しとしている。

最近のことで言えば、中国の今後10年間の改革案を決める三中全会が今月12日まで開かれたが、終了後に出されたコミュニケを見ただけで、具体性に乏しい、期待はずれ、玉虫色、踏み込み不足など否定的なコメントがほとんどであった。一部のメディアに至っては、頻繁にコメントしながら、会議名すら間違えており、何をか言わんやである。

これに対し、欧米メディアの反応は、改革案の詳細を確認した上で、高く評価するものばかりで、中国を持ち上げる意図があるにせよ、日本メディアの反応とはあまりにも違っていた。どちらが本当か分からないという向きは、日本の経済財政政策案と見比べたらいいだろう。それはともかく、気がかりなのは日本企業、日本人が、こうした日本メディアの影響を受けることである。


写真) ロシア街(大連)



2013年11月05日

海外生活のススメ(158)  海外生活をしたい理由(2)

 もっとも、失うものもたくさんある。学歴、職歴はほとんど通用しなくなるし、大部分の交友関係が消えてしまい、時には信望も失う。片道切符である上に、そういう日本で築き上げて来たもののほとんどを失うのであるから、覚悟だけでなく、補って余りあるとは言わないが、それなりの価値がなければ海外へは行けない。

 しかし、さほど遠くない将来、少し状況が変わって来ると思う。海外は絶対に嫌だというのが和らいで、どちらでもよいとか、両方経験した方がよいという人が増えるだろう。そのきっかけとなるのは、おそらく国家財政の破綻であり、そうなれば日本にいるメリットが少なくなって、海外を選択する人が出て来ると思う。

 国家財政が破綻すれば、国の制度的な欠陥を見直さなければならず、そのためには財政破綻を生んだ原因を明らかにし、以後その恐れが少なくなるように変えるだろうが、そのメスを入れる対象となるのは、現在の教育のあり方や、人の国際感覚のなさや、失敗を恐れず何かに挑もうとすることの少なさであろう。

 日本の経済政策は、公共投資を増やすとか、みんなに金を配るとか、紙幣を印刷するなど、ほとんど素人のようなことをやって来た。そして、選挙対策のために無益な援助を行い、今のような国家財政の状況を生んだ。その責任は、直接的には政治だが、権力者は常に自分本位になりがちだから、それを咎めなかった国民を変えるしかない。


写真) 大連市中心部 日本人が造った銀行がたくさんある。