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2013年07月17日

海外生活のススメ(151)  少ない経済ニュース

最近、トップページの経済ニュース翻訳は、載せたいと思うものがあまりない。これは、国家主席・首相が交代してまだ4ヶ月で、新体制による検討中の政策が多いことや、交代したこの時期に、これまでの経済発展に偏った政策の是正を図ろうとしており、中身としては重要であってもニュースとしては少ないからである。

ここ数年、中国の経済問題は、不動産高騰、物価上昇、金融緩和、新興産業の育成、財政政策による景気回復などのテーマにどう取り組むかという形で現れて来た。そして一方で、経済発展を阻むものとしての産業構造や所得格差、影の銀行については、問題が指摘されても、本格的な取り組みはなされて来なかった。

 しかし、これらの問題は、現在、のっぴきならぬ状況になって来ており、人事が一新した今こそやり易いということもあって、問題解決に着手し始めた。最初に行われたのは、格差、腐敗・汚職の問題とは一連の公費の無駄遣いを止めることである。これにより、「三公」と呼ばれる贅沢な公費接待、公用車、公務旅行が減っている。

そして、最近話題になったのが、不動産価格高騰の原因ともなっている影の銀行に対する規制である。具体的には、影の銀行への資金流入を抑制し、取り扱う理財商品情報の登録を義務付けて、金融市場のリスク管理を強化した。今まで野放しだった影の銀行に対する規制は、景気優先でなく持続可能な発展を図ろうとする現れである。


写真) 京杭運河


2013年07月02日

海外生活のススメ(150)   格差社会(2)

もっとも、勝ち組や負け組とは、元来そうしたものかも知れない。しかし中国では、給料以上には働かないのが当たり前なので、格差によるストレスは仕事の手を抜くことである程度解消できる。また、中国人は、先のことはあまり考えないので、将来の不安で追い詰められることはほとんどない。

アメリカもひどい格差社会だが、這い上がるのを評価する文化があるので、格差があまり問題とならないとされる。しかし、それだけでなく、人は神の前に平等であるというキリスト教の思想があり、また、場合によっては訴訟をして争う文化があって、負け組になってもそれなりに明るい気持ちを取り戻せる。

 これに対し日本では、そうした緩和したり対抗する手段がないから、負け組は気持の遣り場がない。また、上位者に逆らおうとしない日本人の体質は、負け組が自らの立場を良くする可能性を低くしている。それ故、勝ち組になろうと努力する者がいる一方で、すっかり諦める者も出て来やすい。

思うに、そもそも勝負は、最後まで分からない方が面白い訳で、若くして、勝ち負けが決まるというのは良くない。勝ち組、負け組という言葉自体も興ざめである。競争を促そうとすれば、オセロゲームのようでは不安定だろうが、望みが残されてなくてはならない。諦める人が多いほど、国も会社も力が落ちて来る。


写真)  香積寺 2(杭州)