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海外生活のススメ(147)   確かさのない社会(2)

 では、確かさが少ないことは、そんなに良くないことか。確かに、中国人は今後のことは分からないと考えるので、目先の利益を優先させ、良いものをじっくり育てようとしない。例えば、技術を磨くのも中途半端だし、賭け事や投資好きも短期で稼げるからだ。農業も同じで、育てるのに時間が掛かるからと、牛は飼育しようとしない。

しかし、悪くないところもある。確かなものは少ないと思っているので、転身したり次の行動を起こすのが速い。例えば、ビジネスは、まず始めてから修正して行くやり方で、スピードが速い。サラリーマンは、勤務条件が今より良いか、そこでの学びが終了したと思えば、簡単に転職する。また、海外で働くことや海外投資も、抵抗がない。

 それに比べ、日本人は確かなものがあると考えるので、日本にいて、じっくりと良いものを生み出そうとする。そして、確かなものは長く続くと考えるので、奉仕的な精神も強く、集団的な結束力も生まれる。だが反面、何でも長く続いて行くと思いがちで、状況の変化に対応できず、また決断が遅くなって、時機を逸することが多い。

 以上のように、日本人から見れば、中国人の行動は一見不可解だが、確かさがない社会にいるのでほとんど止むを得ず、また一部学ぶべきところがある。一方、日本人は、何かを長く続けることは上手いが、変化に応じて機敏に動くとか、思い切って舵を切り直すのは不得手である。ともあれ、大事なのはそうした違いではなく、周りの社会状況に行動が合っているかだろう。


写真)  香積寺(杭州)




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