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2013年01月22日

海外生活のススメ(137)  違和感

ときどき、日本の知人と現在の中国人の対日感情や日中間の関係について話をするが、多くの場合、彼らの意見に強い違和感を覚える。同じ日本人なのに、何故こうも捉え方が違うのかとはじめは分からなかったが、最近はひょっとしたら、日本にいるか中国にいるかの差なのかなあと思う。

私は、そもそも尖閣の問題は実効支配していたものを単に国有化しただけだから、さほど大きなこととは思わない。だが、中国は、色めき立ち、騒ぎ立てた。おそらく中国の意図は、これを殊更問題にし、今後、島の領有権をめぐる争いで、交渉を有利に進めることにあるのだろう。国有化は、中国にいい口実を与えてしまった。

一方、日本のマスコミは、中国政府や一部の中国人の反発の動きを、できるだけ日本人の怒りを煽るようにエグっぽく報道し、右派も選挙に向けこれを好機として政権奪取のために利用した。右派とマスコミは結託して国民をナショナリズムに走らせたが、これにより被害を被ったのは経済界で、特に中国関連のビジネスは痛手が大きかった。

そこで、新政権はこれから大型補正予算を組んで、経済界に甘い汁をたくさん吸わせる。日中関係が冷え込んで不況だから、景気対策をするのは尤もと国民は容認するが、これでまた財政が悪化する。政府は円を印刷して凌ぐだろうが、最後に酷い目に遭うのは庶民であろう。結局、尖閣のことは、中国も右派も大騒ぎするメリットがあったからに過ぎない____としか思えない。


写真)  西渓湿地 (杭州)

2013年01月12日

海外生活のススメ(136)  ニーズ

 中国のビジネス環境は、日本と大いに異なっている。例えば、労働者の意欲が低いし、製品の質が悪いし、知的所有権の保護や資金回収が難しいし、元から円への交換レートが悪く、地元政府との関係作りが面倒で、カントリーリスクもある。これらは日本企業にとってかなり厄介なことである。

 それに数年前から、人件費が最早安くなくなり、新労働法により雇用条件が厳しくなり、外資優遇税率の廃止が加わり、今また日中関係の悪化で国民の反日感情が高まって、ビジネス環境は更に悪化している。こうしたことから、現在、中国へ進出する企業が減り、撤退する企業が増え、新規のビジネス案件も保留になっているものが多い。

 しかし、日本は高齢化と人口減少で国内マーケットは、今後毎年縮小していく。それに、国家財政の悪化、競争力の低下もあって、景気回復はますます難しくなって行く。不況等による円安で輸出企業は一時的にメリットを受けるだろうが、やがて国内の物価が上昇して消費が低迷するので、ほとんどの企業がダメージを受ける。

 このように日本の企業の将来性は危ういから、どこかでリスクを取りに行かねばならないが、円安になれば海外進出も難しくなり、体力が弱ってから海外進出で失敗すれば、致命傷になりかねない。確かに、中国のビジネス環境は良くない。しかし、マーケットは大きいので、中国のニーズに合う企業は何とかなると考えてはどうだろうか。
 

写真)  西湖 (杭州)


2013年01月11日

海外生活のススメ(135)   ネットショッピング(2)

中国では、ネットショッピングは、今後もまだ盛んになると思われる。そう予測する理由はいろいろあるが、まず、ネットで購入する商品が家具や大型家電などにも及んで来たことである。確かに、家電はブランドと商品の型式で選べばいいが、家具は見て買うものと思いきや、中国では価格が安ければ売れるらしい。

 ネット購入の年齢層も拡大傾向にある。40代、50代は、コンピュータの操作が苦手だが、彼らの子供が替わりにやってくれるし、特に娘は母親の商品選びの相談相手になったりして、親子の交流に役立っている。この新手の購買方法は、中年層にも十分に楽しみを与えるようで、はまってしまう人がとても多い。

 また、かつては、ネットショッピングはモノを購入する手段だったが、今ではホテルやレストランの利用券、商品の購入券などの団体購入にも利用されている。これらは、とても安価で購入者にお得なだけでなく、ホテル等は実際にはいろんな事情で利用されないことも多いので、その場合、コストゼロで丸々利益になる。

このようにネットショッピングが拡大しているが、その本当の理由は、ただ一重に安さにある。日本の楽天やヤフーが中国でネットショッピング事業を展開して失敗したのは、日本の方式をそのまま採用したこともあるが、徹底した安さを追及する中国のユーザーを理解していなかったからだろう。価格を高くしたら、反って高級品と思われ売れたという話もあるが、ネット販売ではそれは通用しない。

* 申し訳ありませんが、管理の都合上、一切のコメントを受信しないようにしております。


写真)  銅の博物館 (杭州市)