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2012年12月19日

海外生活のススメ(134)  都市化

中国では、新指導者が決まり、今後の経済運営の方向性が注目されている。実施の容易な改革カードや人口学的ボーナスをすでに使いきって、持続的な発展可能性が危ぶまれるだけでなく、このところの経済成長が生んだ不均衡、貧富差の拡大といった歪みをどのように解消するかなど、難問を抱えているからである。

 そのため、中国政府は、今後、牽引力の強い消費の新しい成長点育成の加速、企業が率先して実施する産業目標の明確な国家重大科技プロジェクトの支援、農業移転人口の市民化により、内需拡大、技術革新、都市化を図って、これらの問題を解決しようしている。ここで目新しいのは、都市化(市民化)の部分である。

 内需拡大や技術革新は以前からのもので、それらの実現が容易でないので、新たに都市化が登場したのだが、この政策は不均衡、貧富差の拡大の歪みを解消するためのものである。だが、内需拡大や技術革新の諸政策とも一体的に実施することが可能であり、持続的な発展可能性を高めるのに、なかなかのアイデアに見える。

 したがって、いろんなシナリオを描けそうであり、今後、中国の経済政策の中で頻繁に登場し、その成否が将来を左右することになりそうだ。ただ、都市化がどんなにいいアイデアでも、最後は技術革新力の弱さがネックとなって来るだろう。日本企業は中国への進出熱が冷めきっているが、チャンスは拡がっていると思う。


写真) 観光用の電気自動車 (杭州市河坊街)

2012年12月10日

海外生活のススメ(133)   ネットショッピング

中国では、ネットショッピングが大流行だ。若い人だけでなく、中年層も盛んに利用している。理由はとても単純で、安く、便利で、ニセモノや不良品等の心配が少なくなったからだ。中国のネット販売の仕組みには、日本にはないものがある。中国特有の問題があったのだが、それらを上手く解決したのである。

 中国のネットショッピングは、初めはC2Cが主流であった。しかし、ニセモノや不良品が多かったことから取引量がさほど増えず、特に高価なものや経験財的なものは控えられた。そこで、身元のしっかりしたB2Cが求められるようになったのだが、変化はそこに留まらず、中抜きするために業者とメーカーが提携したり、メーカーが自らネット販売を始めた。これにより、店舗販売よりも遥かに安い価格を実現した。

アリペイ(支付宝)という決済手段の誕生も大きかった。日本ではネット販売の決済には、クレジットカードや銀行振り込みが多く使われるが、不着等が多かった中国では、前金払いのリスクを避けるために、第三者が保証決済するシステムが必要だった。品物が届いてから決済する仕組みが生まれたことで、安心してネット購入ができるようになった。

また、販売店が商品に関するいろんな問い合わせを、チャットによりサポートして、店頭と変わらない販売サービスを実現した。電話やメールによる問い合わせは、分かり難い上に時間が掛かるが、チャットならウェブ上で即座に対応できる。また、宅配に替わるものとして、商品受取のサービスが登場したことも、ユーザーの使い勝手を良くした。


写真) きれいに盛り付けられた田舎料理 (杭州市 中国杭帮菜博物館)


2012年12月01日

海外生活のススメ(132)  日本関連のミニブログ

知り合いの中国人が運営するウェイボー(中国版ミニブログ)が、先ごろ1日だけだが、記事の転載数で中国NO1になった。日中関係が冷え込む中、日本関連だけ扱っているマイナーなミニブログなのに、その他のジャンルを抑えてトップになったのは、何となく嬉しい。その後、フォロワー(ファン)数も順調に増えているようだ。

ウェイボーの閲覧者は、ほぼ100%が中国人である。では、なぜこの時期に日本関連の情報が中国人にうけているのか。運営者に訊いてみた。その人がいうには、日中関係が悪化すると、嫌がらせ的なコメントが増えるが、一方でやはり日本が大好きという中国人がたくさんいて、そんなとき彼らは強い味方になってくれるのだそうだ。

今回のきっかけとなったのは、アヒルの形をしたお菓子の焼く前と焼いた後の写真を載せただけなのだが、コメントの上手さもあって数万人のフォロワーがそれを転載し、最終的には数千万の人が閲覧する機会となった。そして、転載数が増えるに伴い、ここのコンテンツは面白いと人人網、QQ,BBSなどでも話題となり、フォロワー数が増えているという。

ただの可愛らしいお菓子の写真でも拡散するのかと、ネットの馬鹿らしさや空恐ろしさを感じるが、と同時に中国人はおおらかなのだと思う。日本人はその性格的な偏狭さやメディアの影響、中国政府の揺さぶりから、中国人が反日一色だと妄想しているが、彼らの真意は戦争のことを思い出させる日本の無神経さに対する反発であって、それ以外のものは何もない。


写真)  地下鉄が開通(杭州市)