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2012年02月26日

海外生活のススメ(102)  農業政策

中国の都市部は、物価、賃金が上昇し、一方で外需が低迷し不動産不況であるので、消費が伸びていない。今後もこうした状況が続くことが予想されるので、景気が上向くとは思えない。景気減速が長期化すれば、雇用情勢も難しくなり、深刻な問題に発展する恐れがある。

中国経済は、これまでの投資と輸出依存型から、今後発展モデルを転換して、内需を主体にした経済成長型に移行するしかないといわれている。しかし、都市部がこうした状況では、内需が伸びることは期待できないから、政府がどのような対応を示すかが、注目される。

都市部での景気拡大が期待できないとなれば、残るは農村部であり、所得格差を縮小させるためにも農村部の発展が求められる。今後中国は、農村部が豊かになるように、灌漑施設を造り、農業を機械化し、農作物の品種改良を進めるなど、農業政策を積極化するだろう。

しかも、中国は人々が豊かになるに伴い食が贅沢になっており、13.5億の人口を賄うには大量の食糧が必要となる。物価や世界の食糧事情の安定のためにも、中国の食糧自給率が高位に保たれることは重要なことである。今後中国で農業政策が最も重視されて行くのは間違いない。


写真) プノンペン(カンボジア)

2012年02月18日

海外生活のススメ(101)  海外旅行先

中国国家観光局の発表によれば、2011年の中国人海外旅行者数は7000万人に達し、去年より22%増加したようだ。中国政府は、対外開放戦略の一つとして、国民が海外旅行に出かけることを奨励しており、故に今後も、海外旅行をする中国人は増え続けるであろう。

 ただ、一般に中国人は、海外旅行といっても低開発国や発展途上国を選ぼうとせず、大体において先進国へ旅行したがる。やはり、先進国の発達状況を見てみたいと思うからである。したがって、欧米のほか、日本、韓国、オーストラリアなどが人気の旅行先となっている。

 アンケートによると、日本への旅行で中国の消費者が求めるのは、温泉につかり、風景の良いところを見て、美味しい日本料理を食べて、遊園地などで遊び、家電量販店などで買い物をする、といった日本の多様性に触れることができる「複合型の日本体験」だと言われている。

 しかし、若者の目的は少し違っており、かつて日本人がアメリカで生まれたIT産業を真似てたくさん起業したように、彼らも中国にない何か先進的なものを見つけ、それを真似ようと考えている。現に、今の中国の事業家の多くが、欧米等の企業の真似をして成功しているからだ。


写真) 舞龍(中国の正月風景)

2012年02月12日

海外生活のススメ(100)  人材を育てる

中国では、仕事の分担が細かく決められており、たとえ簡単なことでも他人は手を貸せないことになっている。分担を細かく決めるのは、範囲を限定して責任を明確にするためである。しかし、それゆえ持っている権限も狭まるので、協力したり主体的になれる部分が余りなく、仕事の面白みも減ってしまう。

 主体的になれる部分が少ないと、仕事が刷新されず効率的にならない。人件費が安いと思って中国進出した日本企業が、当てが外れるのがこの点である。これは会社だけでなく、個人としても大きな損失をもたらすはずだが、権限を与えすぎると勝手なことをする傾向があるから、容易にはやり方を変えられない。

 それに、仕事の範囲が狭いと、人がたくさん必要となり、調整も難しくなる。そのことによってミスが生じないように、管理方法を考えなければならないが、日本人はそういうやり方に慣れていない。仕方がないから、人としての良識や上司のチェック機能を当てにするが、いい人材はなかなか見つからない。

もっとも、似たようなことは日本にもある。日本の社会もいろんな点で行き詰まりを見せているが、結局は人材の問題、すなわち能力や考え方の問題だ。人材の不足を制度でカバーしようとするが、最後はまた人材の問題に戻る。ただ、わが身を振り返れば分かるように、いい人材を育てるのは何より難しい。


写真)浦東空港(上海)

2012年02月07日

海外生活のススメ(99)  株式市場

中国の株式市場が冷え込んでいる。ここ10年でGDPが4倍になったのに、株価は10年前とほとんど変わらない悲惨な状況だ。2001年の株式市場がバブルであったという事情もあるだろうが、世界で最も経済成長している国の株価の話とはとても思えない。

理由はいろいろ言われているが、一番の要因は人々が株は難しいということで敬遠しているからだ。確かに、株はいろんな要因が絡み合い複雑な動きをするので、予測が難しい。また、2008年の6100ポイントを超えたバブルの後遺症が今も残っているのだろう。

しかし、不動産価格がここ10年で平均5倍、北京や上海などの大都市中心部では10倍以上という途方もなく高騰しているのに比べると違い過ぎる。株は値動きが小さく一方通行でないので不動産に比べ魅力が乏しく、投資対象から外され負のスパイラルが働いているのだ。

もっとも、今は不動産不況で、投資対象から不動産が外れて来ている。不動産以外にも、骨董、ワイン、国産酒、絵画、食糧品、薬草、金、レアアース、茶、玉石、高利貸への投資など、本業そっちのけで手っ取り早く儲けようとする博打好きの国民が、今後どうするか見ものである。


写真) 大連(中国)

2012年02月01日

海外生活のススメ(98)  ミニブログ

中国では、今、ミニブログ(中国版ツイッター)が流行している。ミニブログは、スマートフォンでも閲覧できるので、iphoneなどのスマートフォンの普及に伴い、若者の間で拡がっている。現在、約2億5千万人が利用していると言われており、普及のスピードも急速である。

ミニブログを見る人は一般に暇つぶしが目的であり、情報の入手先は特定していても、特定の情報を探しているわけではない。したがって、一般にその効果も弱く、注意や関心を惹くところまでが限度であり、利用者が多い割りに、その商用活用の難しさが指摘されている。

確かに、ミニブログで行う宣伝は、「ウザイ」対象として拒否する傾向が強い。また、ブログの内容は夥しい新情報によって、アッという間に頭の中からも消えていく。こうした中で、なお人々に強い印象を与え、ビジネスに繋がるようにするにはかなりの工夫が必要となる。

しかし、ミニブログは他のWEB2.0のツールと比べ、それらの「いいとこ取り」をしたもので、今のところこれに勝るツールは見当たらない。ネット優位の時代にあって、このツールを無視することはできないので、限界を認識した上で具体的な集客方法や活用方法について、どこも模索中である。


写真) ホーチミン市にある金売り場(ベトナム)