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2011年06月10日

海外生活のススメ(76)  若者の関心

仕事柄、中国の若者と接する機会が多いが、非常に残念に思うのは彼らの頭の中にほとんど金儲けのことしかないことだ。しかも、誰かから教えられたように金儲けの手段は不動産投資と決まっており、家を持つことが結婚の条件ということもあって、家の頭金をどうしようかと考えており、そのことしか関心がない。

結婚するために何としても家が欲しいとか、結婚するなら家を持った男性と結婚したいという気持ちは、そうした考えが社会に蔓延しているので一応理解しよう。また、住宅の価格が異常に高く、カネがたくさん必要であり、頭が痛いのも分かる。しかし、それらをすべて不動産投資で片付けようするのが分からない。

 不動産投資が人気があるのは、誰しも家が欲しいので家の価格は上がり続けるし、特別な能力は不要でただ買って売ればよく簡単だから、というものである。手っ取り早く楽して儲けたいという中国人の考えにぴったりであり、このスタイルが拡がったのは当然だろう。しかし、それを大多数の人が実行したらどうなるか。

 今、中国経済は今後の情勢が非常に注目されている。それは、どのくらい景気が後退するか、ハードランディングするかという関心に止まらず、中国が発展を続けて本当に先進国になれるか瀬戸際だとか、一時的な繁栄に終わり環境が世界一破壊された国になるという人もいる。最後の見解は言い過ぎとしても、若者が不動産投資にしか関心がないようでは、先進国になるとしても遠い先のことのように思える。


写真)  輪タク。タクシーの6割ぐらいの料金である。



2011年06月03日

海外生活のススメ(75)  微妙な状況

中国経済が、微妙な状況になっている。ひとつは、インフレと不景気の問題である。果物屋には、古くなった果物がたくさん並んでおり、あまり売れていないのが分かる。最近は、魚・肉に加え、果物の価格も上昇し、庶民の生活を圧迫している。デパートは客数が減っており、消費が落ち込んでいる様子である。

もうひとつは、不動産バブルの問題である。携帯には、買い得の不動産があるというショートメッセージが頻繁に入る。杭州は平米当たりの単価が中国一高いが、価格は横ばいでも、売れ行きはかなり悪化している。経済成長が鈍化して来たことで、不動産バブルの問題が本格化するかも知れない状況である。

また、インフレ対策などで金融引き締め策が採られており、それによる負の面が出て来ている。不動産投資家のローン返済額が増えていること、景気が予想より速いスピードで後退していること、資金繰りが苦しくなって中小企業の倒産が増えていること、これらの理由から株価が下落していることなどである。

中国政府は、これらの問題にどのように対処するのだろう。金利引き上げ等によるインフレ阻止がほとんど限界に来ており、大幅な元の切り上げを行ったり、いよいよ所得の再配分を徹底するなど、痛みを伴う措置が必要になって来ている。問題が深刻化する前に、こうした果敢な政策が打ち出されるかだろうが、それには技術不足というネックがある。


写真) 西湖(杭州)