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2011年03月18日

海外生活のススメ(68)  留学熱

今、中国では留学する人がとても多い。政府高官の子女は高校から留学して、留学先は欧米が多い。有名な大学の先生の子供も留学するが、その場合は大学からの留学が普通である。やはり費用が高いので、先生の給料ではそれが限度なのだろう。金持ちの子供は勿論たくさん留学する。小金持ちも、子供の将来のためならと、出費を厭わない。

中国は学歴社会であり、院卒という「箔」はそれなりの価値を持っている。だから、日本の大学院へも留学希望者が多い。しかし、留学の目的は何かを研究したいというより、肩書きが欲しいからというものが多い。特に今は、日本の大学もウェルカム・ウェルカムで間口が広くなっているから、お互いに都合のよい関係にある。

こうした状況から、最近中国では、留学斡旋の新しいビジネスが生まれている。日本へ留学を希望する学生に、そのレベルに合った20ぐらいの大学からいくつか選ばせ、研究員になることを100%保証するというものである。研究計画書も代わりに書いてくれるし、カネさえ出せばよいし、学生もこうした手段を使うことにためらいはない。

これに対しては、学習の本当の満足を経験していないから、こんなやり方をするのであって、留学しても成果が上がらないだろうという批判はあるだろう。しかし、そもそも中国の留学熱は、人口が多いので他人に少しでも差をつけたいとするところから来ており、人口数が人の生き方を規定している一例であると思う。


写真) 国際商貿城(義鳥)



2011年03月09日

海外生活のススメ(67)  ベトナム人の顔

中国人の表情はやや固く態度も身構えた感じだが、ベトナム人は表情が穏やかで態度ものんびりしている。たぶん、生活のテンポや考え方がかなり違うのだろう。ベトナムは中国の隣国で同じ社会主義国であるが、物売りが外国人に対し少しふっかけて来るのは共通していても、他の面は随分違う。
 
例えば、ベトナムはまだ主な交通手段がバイクであり台数がとても多いが、鍵をかけているのはほとんどない。ヘルメットもバイクの上に置いたままで、たぶん盗まれる心配がないからだろう。他の治安も良く、昼間だけでなく夜中も危険な感じがしない。

 ベトナム人は南方系らしいところがあり仕事ぶりはのんびりしていて、テキトウなことをしても言い訳をして謝罪しないが、文句を言えば最後は「まあ、いいか」というほどにはやってくれる。安っぽいホテルでも普請はまあまあで、また製品もそこそこ丁寧に造られていて、店員などの様子を見ても決して不真面目ではない。

 ベトナム戦争でアメリカに勝ったのは、ベトナム人に根気があるからと言われるが、勉学熱心で教育水準も高い。西洋人に人気があり、特にヨーロッパからの観光客が多く、街中では英語とドルが通用する。インフラが未整備で中国よりも10年ほど遅れているようだが、中国の次はベトナムと言われるように、発展の要素が揃っており期待を感じさせる。


写真) ハノイ旧市街地(ベトナム)



2011年03月01日

海外生活のススメ(66)  中国人の顔

中国人は、かなり危険と隣り合わせなところで、毎日の生活を送っている。例えば、バイクや自転車は、鍵を二つ付けていないとすぐ盗まれるし、バスの中など人込みの中では、携帯、財布などスリに合う可能性が高い。周囲が犯行に気付いても、危害を加えられることを恐れて被害者に教えることはから、結構簡単に盗まれる。

 小学生は誘拐される可能性があるので、登下校時には親族が送り迎えをする。またこの頃は、老人が倒れて怪我していても、それを助ける人はほとんどいない。もし、助けようとしたら、周りの人が「押し倒したと主張されて賠償を求められるから止めなさい」と忠告するらしい。現にそういう事件が起こっているからだ。

 犯罪とは関係ない普通の生活の中でも、非常に消耗な努力を強いられる。バスや電車に乗るときは、座りたい人から押しのけられ、スーパーでは割り込まれ、レストランでは少ししか客がいなくても、皆が大声で話しているので自分も大声を出さないと話が出来ず、道を歩くときはぶつかるのを防ぐには自分が避けなければならない。

 それに、学生は頭の中は成績や進学のことで頭がいっぱいで、大人は家とカネのことで頭がいっぱいである。このように心穏やかな時がほとんどないので、本来のんびりしてよいときには退屈して、貧乏揺すりをしたり、携帯を弄ったりしてせわしくしており、表情も穏やかでない人が多い。しかも、彼ら自身そのことにあまり気付いていない。


写真)  ハノイ(ベトナム)