海外生活のススメ(61) 食の安全
今、中国では国産食品の安全性が大きな問題となっている。去年3月、下水から食用油が造られていることが話題になり、7月には北京ダックから垂れ落ちる油が再利用されているが、強い発がん性があると指摘された。また、2008年に日本でも報道されたメラミン入り粉ミルク事件と同じことが、去年7月に起こった。
最近では、去年12月に髪の毛から醤油を製造していることが暴露され、にせの合成豆腐も全国の省・民族自治区の6割以上で見つかった。またワイン醸造業者らが、砂糖水に化学添加物を入れた偽ワインを生産販売していたと報じられた。この偽ワインは、すでに中国各地に何百万本と流通しているという。その他、野菜から農薬や重金属が検出されたとか、家畜の飼育、魚の養殖に大量の抗生物質が使われているという話もよく目にする。
ニュースにはなっていないが、危険なものは他にもある。例えば、若者がよく飲んでいる珍珠奶茶は、中国人の間で相当ヤバイと言われており、有名なチェーン店のものにしたが良いそうだ。安い肉まんは、何の肉か知れないと言われている。果物も安心ではない。箱入りのみかんには、特殊な処理をされた形跡のあるものがある。安っぽい料理店では、牛肉は赤身の部分が色づけしてあり、見た目は普通だが焼いても色がそのままだ。
中国では、よく売れるように安いものを造るが、安くても儲かるように安い原材料を使う。それがバレないように化学薬品を使うが、人体に危険かどうかは考慮しないから、身の回りは危険なものでいっぱいだ。中国にいると、食の安全性に不安を抱かざるを得ず、最早住むところではないと言う人さえ出てきている。もっとも、最近中国人も食の質や安全性に注目するようになり、外国製品を購入するなど自衛手段を採り始めている。
写真) 花