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2011年01月29日

海外生活のススメ(62)  電気自動車

中国は、第12次5カ年計画で、省エネ・環境保護、次世代通信技術など7つの戦略的新興産業の水準を引き上げるべく、資金面と政策面で支援を与える方針である。これらのうち、電気自動車についてはコアとなる電池技術がボトルネックとなっているにも拘らず、特に力を入れようとしており注目を引く。

近年、中国では車が急速に普及し出しているが、石油の約半分を輸入に頼っているから、今後車の需要が増えれば石油価格の上昇が確実なだけに、社会の発展に大きな制約になることが予想される。これからの経済成長は、高い資源コストという制約が付いて回るから、これを回避する方法を考える必要があるのである。

電気自動車にすれば、比較的豊富な石炭資源を使えるというメリットがあるし、リチウム電池などの高性能の電池を開発すれば、仮に電気自動車が普及しなくても、数億台もある電動自転車に使えるという読みがある。また、電池の性能が上がることは、広大な国土を持つ中国にとって、その活用余地が大きい。

さらに、電気自動車の開発は、不可欠とされるレアアースやリチウムを自国で安く調達できる強みがある。環境問題に役立つし、石油価格が上がればマーケットは大きいし、風力や太陽光発電などの再生可能エネルギー産業を発展させることとリンクさせることが出来る。だから、こうした好条件があって、コア技術はあちこちから申し出があると踏んでいるのだろう。


*ブログに対するコメントを多数いただいておりますが、事情により表示しないことといたしております。ご了承ください。


写真)  風洋樹(寧波)


2011年01月20日

海外生活のススメ(61)  食の安全

今、中国では国産食品の安全性が大きな問題となっている。去年3月、下水から食用油が造られていることが話題になり、7月には北京ダックから垂れ落ちる油が再利用されているが、強い発がん性があると指摘された。また、2008年に日本でも報道されたメラミン入り粉ミルク事件と同じことが、去年7月に起こった。

最近では、去年12月に髪の毛から醤油を製造していることが暴露され、にせの合成豆腐も全国の省・民族自治区の6割以上で見つかった。またワイン醸造業者らが、砂糖水に化学添加物を入れた偽ワインを生産販売していたと報じられた。この偽ワインは、すでに中国各地に何百万本と流通しているという。その他、野菜から農薬や重金属が検出されたとか、家畜の飼育、魚の養殖に大量の抗生物質が使われているという話もよく目にする。

ニュースにはなっていないが、危険なものは他にもある。例えば、若者がよく飲んでいる珍珠奶茶は、中国人の間で相当ヤバイと言われており、有名なチェーン店のものにしたが良いそうだ。安い肉まんは、何の肉か知れないと言われている。果物も安心ではない。箱入りのみかんには、特殊な処理をされた形跡のあるものがある。安っぽい料理店では、牛肉は赤身の部分が色づけしてあり、見た目は普通だが焼いても色がそのままだ。

中国では、よく売れるように安いものを造るが、安くても儲かるように安い原材料を使う。それがバレないように化学薬品を使うが、人体に危険かどうかは考慮しないから、身の回りは危険なものでいっぱいだ。中国にいると、食の安全性に不安を抱かざるを得ず、最早住むところではないと言う人さえ出てきている。もっとも、最近中国人も食の質や安全性に注目するようになり、外国製品を購入するなど自衛手段を採り始めている。


写真)  花



2011年01月08日

海外生活のススメ(60)   客への対応

日本は不況に入ってから、コンビニや病院までが客に対し、理解できない丁寧な言葉などを使うようになった。たまにしか日本に帰らない私は、こういう対応が普通でないから、「ナニこれ?!」と思ってしまう。日本に住んでいる人にとってはもう当たり前だろうが、ややこしくて嫌である。

 逆に中国は、責任者はもう少し従業員をしつけろよと言いたくなるくらいに、客の扱いがなっていない。日本に行く中国人には、「日本で丁寧な扱いを受けると思うが、あなたに好意を持っているのではないから」と注意が必要なくらいにギャップがある。文化の違いと言ってしまえばそれまでだが、それにしても差があり過ぎる。

 私には、日本で行われている顧客対応は、心地良さを通り越してやや面倒な感じがする。本来、自分もこの品物でこの値段なら満足、相手も満足ということで売買が成り立っているから、どちらも「ありがとう」な訳だし、その場で決済してしまうなら金を貰うまでという気遣いも不要なはずだ。

 日本と中国の中間ぐらいが良いと思うが、一旦定着したものは、なかなか元には戻らないかも知れない。「また来てね!」というのが目的ならば、本来の業務に力を入れれば良いはずで、行き過ぎた丁寧さやくだくだしい物言いは誤魔化しみたいで嬉しくない。日本と中国はいろんな点が違うが、このことが最も際立っている。


写真)元旦に若者向け服の店がセールをしたら、たくさんの人が押し寄せた(杭州)。



2011年01月01日

海外生活のススメ(59)  ビジネス環境

最近、日本が不況の所為で中国に来る人が多い。以前は、中国語を学びに来る留学生がほとんどだったが、最近は留学生が減り、短期滞在して仕事を探す人が増えて来た。仕事を見つけようとする人は、短期間で中国に慣れ、片言の中国語を話せるようになるなど、時間との戦いをすることになる。

中国の生活は、日本に比べ食費は安いが部屋代はバカにならない。それでも、日本でアパートを借りて住むより、学費を払っても半分ほどで済む。以前は、駐在員との給与差があまりにも大きいので現地採用を嫌う人が多かったが、最近は日本での就職が厳しいことから、それでも構わないという人が増えている。

 一方、中国でビジネスを始める人も多いが、これは次元の違うたいへんさがある。事務所を借りるという簡単なことでも、ボラれないで契約するのは結構難しいし、中国人を雇うのも彼らの行動が読めず、対応を誤ることが多い。また、いくら約束しても、事情が変わったなど言い訳をして適当にやることは頻繁にある。

このようにビジネスはリスクが高く、それでも持ち堪えれる仕組みにしなければならないが、それにはいろんな実践知が必要であり、成功している人はほんの一握りに過ぎない。もっとも、マーケットが大きいので、そのメリットがマイナス面を補って余りある場合もあるが、そういう例はとても少ない。


写真) 大富豪の故居(杭州)