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2010年10月20日

海外生活のススメ(52)  政府に頼らない

日本では、中国人は自国政府をあまり信頼していないと聞いていたが、実際に中国人といろんな問題について話をすると、「それは政府が考えています」とか、「政府がきちんとやってくれます」と言う人が多い。一体どちらが本当か長いこと疑問だったが、最近ようやく謎が解けた気がする。

 上の二つの見解は一見正反対だが、実はどちらも間違っていないと思う。その理由は、中国人は日本人に比べて自国政府に対する期待や要求が低いから、日本人からすれば政府をあまり信頼していないように見えるが、中国人からすれば結構良くやっているということになるのであろう。

このように、中国人は政府に対しあまり批判的でないが、日本人はそういう中国人を見て、自分たちの方が理知的で政治意識が高いと思ってしまう。しかし、それは全く見当外れとまでは言わないが、重大な視点が欠けているように思える。

それは、人口が多い所為もあるだろうが、中国人は政府に頼って生きて行こうとはしていないことである。逆に、日本人は政府に頼る気持ちが強く、自然と批判的になっているように見える。日本人の政府への依存体質がどうして生まれたのか知らないが、日本のマスコミが薄っぺらな政治批判をして、そうした傾向を助長しているように感じる。


写真) 休日の朝、太極拳をする人たち


2010年10月13日

海外生活のススメ(51)  特別なこと? 

中国にしばらく住むと考えたとき、日本へ戻ることができなくなるかも知れないと思った。今、8年あまり住んでいるが、すでに何か大きな状況の変化がない限り、日本に戻ることはない気がしている。周りからも、中国に根を下ろしたと思われている。

日本には親、兄弟がいるし、知人も多い。それでも、日本に戻らないのは、ひとつには仕事があるからだが、もうひとつは中国に居る方が面白いという単純な理由からだ。また、中国に住むことに特に抵抗がないというのもある。

だが、日本への関心を失ったわけではない。将来、日本がどうなるか、いろんな困難をどのように乗り越えるか、日本には凄い人がたくさん居るが、その人たちがどんな活躍をするかなど、とても期待しながら見ている。

もっとも、どんなに近い外国でも、住むとなると一丁前に煩わしい。国家という枠は、国民という単位では有益でも、一人ひとりの単位では面倒なだけだ。しかし、いろんな外国人が気儘に暮らしているのを見ると、外国に居ることを特別なことのように考えるのは日本人ぐらいかなと思ってしまう。


写真) 果物の女王と称されるマンゴスチン。中国では、普通の果物とあまり変わらない値段である。


2010年10月01日

海外生活のススメ(50)  海外の選択

現在、中国には、日本人が駐在員以外にもかなりいる。彼らが中国に来ている理由は、中国語を学ぶため、ビジネスをするため、日本語を教えるため、生活費を安く済ませるため、日本での親戚・近所付き合いが面倒なため、これから中国が一番面白そうなためなどいろいろだ。中には、リストラされたのでとりあえず来たという人もいる。

理由は人それぞれだが、共通する部分もあって、自主的に来ていることの他にもうひとつある。それは、皆日本に住むことと中国に住むことを比較していることだ。つまり、私がブログで書いているようなことを、意見の違いはあるにせよ誰しもが考えている。

比較するのは、中国に住むという自分がした選択が間違っていないかどうかを確認するためである。海外生活は、大きなリスクを伴う。日本からわずか数百キロしか離れていない中国に住む場合も同じである。日本の友人との関係や日本の法律の保護を失うことが、どれほど不安かは海外に住んでみないと分からない。

しかし、それでも海外を選択しているということは、それなりに何かを覚悟し、諦めたことになる。ただ、どんなに中国がよいと思っている人でも、いざとなったら、そのときは日本へ帰ろうと思っている。だからいつも、日本と中国の両方を見ており、ともによい国であって欲しいと思っている。


写真)  上海南京東路