海外生活のススメ(33) 大学生
中国では小学校から大学に入るまで、ほとんど勉強に明け暮れる毎日を送っているので、大学生でも個性があまり育っていない。勉強は記憶中心で、しかも一つの見地から教訓的に学習しているので、話をしても同じような反応しか返って来ないことが多い。だから、人によって意見の違うことが大事だということもあまりピンと来ないようだ。
日本の学生にも、型に嵌ってしまうのが楽なので、有名大学を目指すことだけ考えて受験勉強に逃げる者がいるが、中国の学生は大学受験へ向けて勉強すること以外に選択肢がない。受験勉強しないことは社会からのドロップアウトを意味するので、親や先生は子供に余計なことは考えないで勉強に励むことを求める。
日本もかつて、社会が産業化して行った頃はそういう風であった。受験勉強することが何より大事だった時代で、現在、社会のトップ層にいるのがその頃の人たちだ。しかし彼らがその後、時代の変化を捉えて柔軟、適切に対応して行ってるかというと、今の日本の状況を見る限り疑わしい。
まして、今はネットの時代で、知識の多さはあまり意味を持たなくなった。重要なのは、知識を活用する能力であって、それゆえ学生はまず自分の身近な問題についてきちんと向き合うことから始めるのが良いだろう。中国の大学生はよく勉強するので知識やスキルは高いが、詰め込んだだけで果たしてそれらを十分に活かせるのだろうかと思う。
写真) 団地の中にスペースがあって、いろんな文化サークル活動が行われている(杭州市)。