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2010年04月25日

海外生活のススメ(32)  漢方薬

中国では、どこの薬屋にもいろんな漢方薬が売られている。値段は日本と違ってとても安く、体に合うと良いようだが合わないと全く効かない。元々漢方薬は、漢方医が患者の体を見て症状や体質を診断し、それに合わせて調合するものであり、診断なしにテキトウに飲んでも有毒なだけのようだ。

 杭州には有名な漢方薬局がいくつかあって、そこにはたくさんの漢方医がいる。診察料は医者によって幾分違っており、患者は医者を選んで診察を受ける。診察料は1回につき数元からと安い。患者は遠くから来ている人もいるようで、診察料が高めの医者から予約が入るという。

薬は別料金で、材料によって値段が吃驚するくらいに違うが、安い薬でお願いしたいと言えばそのとおりにしてくれる。このように、中国では医者も薬も自由に選べるところがいい。また、漢方医は治療前と治療後の血液検査データなどを見て、診断が正しいか、薬が効いているかを確かめながら治療して行くので安心できる。

 杭州の漢方医に診てもらった日本人(数人)の話によると、日本でいろんな病院に掛かっても治らなかったのが、すぐに期待以上の効果があったという。最近日本でも、人の持つ免疫力や自然治癒力を高めて治癒を導くという東洋医学の考えが見直されているが、ここの漢方医のレベルは高いようなので、旅行がてら立ち寄られてみてはいかがだろうか。
 

写真)胡雪岩故居(杭州市) 清末期の実業家の家。写真にないが右手に舞台があって、写真の左手から池を隔てて眺められるようになっている。ここまで大きな家を造る必要がどこにあるのかというくらいに大きい。



2010年04月17日

海外生活のススメ(31)  コネ社会

日本も相当なコネ社会であるが、中国は日本以上である。だが、コネ社会といっても日本とは少し事情が違う。日本ではコネは、利己的な目的を達成するためでアンフェアなものだが、中国では人に対する不信感が強く、誰かの紹介の方が安心だという人物保証の機能を持つ。もちろん利己的な場合も多いのだが、中国の方がまだ合理的説明の付く部分がある。

 また、中国ではコネとは別に、地域によるセクト主義のようなものがある。たとえば、上海ではビジネスの相談をする場合、会社の然るべき上海人(上海生まれ上海育ち)が相手方の上海人に頼むとスムーズに事が運ぶとか、杭州では株情報を得るために投資家の仲間に入ろうとしても杭州人以外は相手にされないとかである。彼らは、出身地をブランド化することで価値を創っている。

何々人とかの区別は方言によってなされる。中国各地の方言は、他と地域の人がほとんど理解できないくらいに違うので、そういう判別方法が可能なのである。地域セクト主義は結婚などにも及んでおり、たとえば温州人はほとんどが同じ温州人としか結婚しようとしない。これは、温州人という結束により商売のシステムを作り上げているので、それを維持するために他の地方の人との結婚を避けるのである。

もっとも、こうしたものがモノをいう社会は発展に限界があると思うのだが、人口が多くかつしっかりした良識の支配してないところでは、どうしても大きな社会的価値を有することになるのだろう。そういう機能的な一面もあって、中国ではコネなどの非競争的秩序が簡単に無くなりそうにない。


写真) 西湖周辺の公園(杭州市)


2010年04月10日

海外生活のススメ(30) ブログ

ネットビジネスが始まった頃、誰も将来、どんなビジネスモデルが成功するかよく分からなかった。しかし10数年経った今、どうやらグーグル、アマゾン、ヤフー、楽天など巨大なデータベースを持ったところが成功することが明らかになって来た。

ドラッカーは何十年も前に、その著書で製品の質や消費者のニーズよりも販売チャネルの方が早く進化するようになると指摘している。そして、販売チャネルを握った者が勝者に成れると断言しているが、データベースはドラッカーの言うまさに販売チャネルであり、彼がよく未来を見通していたことが分かる。

ところで、ブログなどWeb2.0は、ひと頃言われていたほど影響力がないことが分かって来た。他に意見表明の手段があるたくさんあるし、ブログ程度では創造性も低いからであろう。だから、ブログを書きながら思うのは、他の人はよくもこんな意味のないことを続けられるものだと感心してしまう。

ブロガーも、自分が書くものが利益に結びつけば嬉しいだろうが、そういうことはなかなかありえない。ただ、ブログも束になればそれなりにアフィリエイト方式で販売チャネルになれると思うから、ひょっとしたら利用しようというところが出てくるかも知れない。もっとも、そういう潜在的な価値があるのは中国語のブログで、日本語のブログにあまり用はない。

写真)  梅の花


2010年04月03日

海外生活のススメ(29)  知人・友人を失う

海外生活は、日本の多くの知人・友人と離れてしまうことになる。替りに海外で日本人の知人・友人ができるかというと、絶対数が少ないから簡単ではない。知り合った人も、やがて日本に戻ったり他の土地へ行ったりすることが多く、時間的にも付き合いは短い。それに、一緒にいるときは仲が良くても一旦離れてしまうと関係も疎遠になって、結局残った人とやって行くしかない。

その残った人たちとどんな関係が築けるかだが、数少ない人の中で良い関係が生まれる可能性はあまり高くない。それゆえ、関係を大切にして行ったが良いが、それが上手く行ったとしても数は限られるから、頼りにできることは少ない。つまり、大げさな言い方をすれば、頼りになるのは自分しかいない。

そんなことは常識以前だろうが、日本にいると知り合い・友人がたくさんいるので人頼みでやれることが結構あって、実際、そういうことを意識しないで済む場合が多い。だが、外国では頼れる人が少ないから、小さなことでも自分で力をつけてやるしかないのが普通だ。

それに、日本にいれば学歴やらコネが通用する。学歴やコネがある人は、日本では楽にいい生活が手に入る。しかし、外国ではそういうことはほとんどない。だから、学歴やコネがある人は、やはり日本国内にいるのが得で、外国へ出たがらない。だが、これからはそういうのが次第に通用しなくなって来るかも知れない。


写真) 温州の街の中心地のようす。温州は小さな街だが、非常に刺激的、個性的で面白い。