海外生活のススメ(22) 中国株
今、中国株がかなり下げている。正月連休前で薄商いとなったり、株購入者がポジションを減らしていることもあるだろうが、一番の理由は政府が不動産バブルを押さえ込むために銀行融資について規制を強めており、不動産価格が下がったときの景気への影響が不安視されているからだろう。
中国の会社は12月決算であり、今、多くの会社が決算や決算見込を発表している。数字だけ見ると、最終利益が前年を大きく上回るものが数多く、中国の好景気を表すものとなっている。しかし、その内容や増益理由を見ると、実は本業で稼いだのではなく、不動産や株購入による資産増が好決算の要因となっているものが多い。
これは、銀行から融資を受けた会社が、資金を設備投資に使わずに不動産や株の購入に回したことを示しており、かつての日本の状況と似ている。そして今、政府が銀行の融資審査の方法にチェックを入れ始めたことで、貸剥がしなどによる整理売りが出ており、株価下落の一因となっている。
このように、中国では政府が不動産や株のバブル現象に対し、比較的早めな対応を採ったことで、日本のようなバブルの崩壊とその後の長期に及ぶ景気低迷が生じる可能性はやや低くなった。不動産長者や株長者がゴロゴロいては、普通の人が真面目に働く意欲を失くしてしまう。今後の問題は、株がバブル解消してきたが不動産がどうなるか、融資規制がどの程度景気に影響を与えるか、それを埋め合わせる替わりのものが出てくるかである。
写真) 他の店が閑散としていても、ユニクロだけはいつも人が多く、中国でもカジュアルウェアで一人勝ちが進んでいる(上海のショッピングモール)。