海外生活のススメ(9) 決まりの少ない社会
中国へ来て思ったことの一つは、公共のマナー、約束ごとなどインフォーマルな制度が発達していないということだ。日本人は、公共のマナーが悪かったり、約束ごとが守られないとイラつくが、中国人は慣れているのか全く平気みたいで、最初はちょっと驚く。
決まりの多さは社会の成熟度と関連しており、これが少ないと反って自由がなくなるのは中国の様子を見るとよく分かる。しかし、日本人は中国人とは逆に、決まりの多さに慣れ過ぎてしまって、平気になっているのかも知れない。
決まりが多いのは、それだけ他人に対し寛容性がなく従順さを求めていると言えるし、放任されている部分でも、勝手に基準を作って相手に当てはめる傾向さえ生むような気がする。それに、決まりが多いことは、同じような型の人間を作ることに繋がると思う。
中国を見ていると、公共のマナーなどの必要性を感じるが、日本のように微に入り細を穿ち決まりを作って人を大人しくさせるのも、息苦しいだけでなくやや不健全な気がする。寛大な人間だけが格好良く見えるのは、規制の多さを嫌がっている証拠だろうに、日本人はたくさんの決まりの中でリラックスできているのだろうか。
写真)西湖(杭州市)は、他と比べものにならないくらいに整備が行き届いている。